審美的な治療の考え方と進め方②

おはようございます。中川歯科@八王子 中川雅裕です。

今回は、前々回の投稿の続きとなります。この症例は、先日の東京医科歯科大学での講演会でもお話しさせて頂きましたので、ご存知の方もいらっしゃるかとは思います。

 

↓ これが治療後のレントゲン写真です。

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患者さんのご希望を最大限に尊重し、下顎は残存歯をすべて抜歯し、即時負荷を行いました。これによって一度の手術でインプラント埋入を終えることができ、同時にその日のうちに固定式の仮歯を入れて帰宅して頂くことができます。

一方の上顎は、下顎ほど状態は悪くなく、また本数も多かったため、最大限の歯の保存を試みどうしても必要な部分にのみ、インプラントを配置しました。手術回数は、右上・前歯・左上各々一回、下と合わせて全部で4回のみという大変少ない回数に留めることにより、患者さんの負担を最小限に抑えることができました。

今回は解説するスペースがありませんが、技工士と二人三脚の途中経過、講演では必ず出しますので、是非どこかで聞いてやってください。今年はあと一回しかありませんが…来年もそこそこの回数、講演を行う予定です。詳細は追ってご連絡させていただきますm(__)m

 

↓ 術後の全体像ですね・・・
この患者さんの術前の状態(こちらをご覧ください)からすると著しい審美的改善を得ることができました。もちろん単なる審美にとどまらず。。。
①きちんと噛める!
②患者さん自身で酔いに清掃できる!
などの、当たり前の条件も満たしています。簡単そうですが意外と難しいんですよ、これらを両立するのは・・・w

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↓ 上顎前歯部の状態です。シビアな条件でも、原理原則に則ってきちんと基本戦略を考え、適切な治療を行うことで、このような審美的で管理のしやすい姿形へと変貌を遂げることが可能となるのです。

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↓ 一気の10歳以上若返りました!患者さんには、なんでも好きなものを食べられるようになったと、大変喜んでいただいています。

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